平成5年に長岡市に開設された新潟県立近代美術館は新潟県の文化発信の中心として開館以来意欲的な活動を展開してきました。同館の所蔵品は、前身である県立美術博物館の時代から質の高い内容で知られていましたが、近代美術館として発足して以降も、さらに広い視点で国内外の作品を収集し続けており、現在では約2500点に及んでいます。
この展覧会では、新潟県立近代美術館の所蔵作品の中から、日本の近代美術を代表する日本画家、洋画家の作品約70点を厳選してご覧いただきます。
日本画では、その近代化に尽力した橋本雅邦や横山大観、画家の個性や思想を重視した川合玉堂や土田麦僊、日本の歴史や伝統的な美意識を描いた鏑木清方、郷土新潟の人々を描き続けた三浦文治など、25作家36点を紹介します。
また洋画では、日本への油彩画の定着に大きな役割を果たした浅井忠や小山正太郎、独自の表現を追及した佐伯祐三や岸田劉生、日本的油彩画の確立を目指した安井曽太郎や梅原龍三郎など30作家34点を展示いたします。
日本画壇の近代化に貢献した画家たちの足跡を、珠玉の作品群をとおしてじっくりとお楽しみ下さい。