演奏は1回1回違うのがあたりまえ。そのたびに演奏家自身も変化してゆく。ときには音楽を始めたときからはかなり遠くのところに来ていることも。自らを少しずつ革新/更新してゆく演奏家。若いだけじゃない、しっかりと脂ののった音楽家の「旬」。少なくとも、こんな曲目、こんなメンバーが交代してゆくコンサートは滅多にない。じつは、いま、ぼく自身がもっとも聴きたいプログラムが、ここにある。軽く聞きながすこともできるし、ふっと深いところに触れてくることもある、そんな構成。いわゆる「クラシック」と呼ばれる音楽がだんだんと拡張してゆくそのさま、そのプロセスを、きっと体験できる―んじゃないかな?
小沼純一(音楽文化論・早稲田大学助教授)
■時間
14:00~17:00(13:15開場)
■出演者
鈴木理恵子(ヴァイオリン)、鈴木大介(ギター)、古部賢一(オーボエ)、中川俊郎(ピアノ)、西陽子(筝)