唐招提寺は、12年間、6度にも及ぶ多難な渡航を乗り越えて唐より来日した名僧、鑑真和上により、759年創建されました。創建当時の面影を残す主要な伽藍の中でも、金堂は、天平の金堂建築様式を唯一今に伝える貴重な遺構として知られています。唐招提寺は1998年に世界文化遺産として登録されました。本展は、唐招提寺金堂平成大修理を記念し、8世紀に制作された日本最古の肖像彫刻であり、唐招提寺の精神的象徴として1200年以上にわたり大切に伝えられてきた国宝・鑑真和上坐像を中心に、唐招提寺の歴史的な意味と当時の唐(中国)の円熟した芸術を背景に華ひらいた天平時代の仏教美術の至宝を紹介するもので、国宝5件、重要文化財34件を含む、約120点を一堂に公開いたします。