1853(嘉永6)年東インド艦隊司令官ペリーを乗せた黒船が浦賀沖に来航、1859(安政6)年には横浜が開港しました。開港した横浜には西洋の人や文明などが急速に入ります。この横浜の風景、街並み、蒸気船、人物、生活、風俗などを描いたのが横浜浮世絵です。
幕末から明治初年にかけて八百数十点が制作され、特に1860,61年に集中して刊行されました。歌川貞秀、歌川芳虎、二代歌川広重など多くの浮世絵師が横浜浮世絵を描いています。鮮やかな赤や青をふんだんに使い、華麗な異国情緒を表現しました。横浜浮世絵は江戸の人々の外国に対する大きな関心を背景に、爆発的な人気を呼びました。
開港直後の横浜を浮世絵師たちがどのように描き、江戸の人々にどう伝えたのかを、横浜浮世絵は今に伝えます。