『幻想,幻影いうイメージは、実はビジュアル的にとても分かりやすい。映画の世界でも「血とバラ」「ノスフェラトゥ」「ラ・パロマ」「ベニスに死す」「恐怖奇形人間」「陽炎座」など枚挙に遑がないこのような映画は、映像美、表現としての美学、美男美女、頽廃美など、あらゆる美を追求し訴える。それは幻影や美化或は恣意的な創作物が創り上げた抽象と概念の表現方法であると考える。そしてそれは、享受する側には、幻想・幻影が持ち合わせている共通概念を吸収する。表現者と拝観者の関係性は、そこに強く起因している気がする。』 (スパンアートギャラリー種村品麻)