長野県内ゆかりの作家を紹介する「郷土の作家シリーズ」の21回目。当館としては初の試みとなる映像をテーマにした展覧会となります。現在、長野在住のアニメーション作家、榊原澄人(1980~)のこれまでの映像作品を一挙に公開します。
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルといった北方ルネサンス時代の画家や、日本の琳派などの影響が見られる作品は、モチーフが変化し、反復し、流れていくという不思議な世界感を繰り広げています。
とめどなく流れていく映像は、すべてを見たいのに同時に見ることができないもどかしさがありますが、それが彼の作品の特徴でもあります。ユーモラスでありながら人間の闇も表現している作品の数々を、じっくりとご覧いただけたら幸いです。