1932年、ドイツのドレスデンに生まれたゲルハルト・リヒターは、現代のドイツを代表する美術家の一人です。
写真をさまざまに用いた写実表現や抽象絵画など、平面作品の今日的あり方を探るリヒターの制作多様な展開は、高い評価を受け、同時代の美術家たちにも大いにその影響を及ぼしています。
本展は、作家自らが選び出した27点の平面作品により構成されており、内容は、1960年代の写真作品から、1980-90年代の抽象的な絵画作品に至るまで、リヒターの制作のほとんどの時期を見ることができます。
現代の自由表現における絵画の可能性、意義について、考える好機であると思われます。