中島潔は1943年(昭和18年)に生まれ、佐賀県で育ちます。18歳で母の死を機に上京し独学で絵の道に進みます。
28歳でパリに学ぶ機会を得、そこでかえって日本画の良さを痛感し、あらためて画家として歩むことを決意します。1982年NHK「みんなのうた」のイメージ画が大きな反響を得て以来30年以上にわたってやさしく温かでどこか懐かしさを感じさせる作風で多くの人々に支持されてきました。当館では2006年「故郷の詩展」以来20年ぶりの開催となります。
本展では、中島が自身の大病と東日本大震災を経て制作した新作「新しい風」5部作とともに、 故郷の詩シリーズ、そして生きることの意味を問い、希望を託した大作 地獄心音図の五連作、さらには六道珍皇寺の「熊野観心十界図」の複製画を展示し、あらためていのちの輝きをみつめます。