今回で第24回を迎える日本陶芸展は、1971年(昭和46)に創設され、隔年で開催されてきました。会派や団体にとらわれずに「実力日本一の陶芸作家を選ぶ」というコンセプトのもと、歴代の大賞受賞者からは松井康成や三代德田八十吉など、重要無形文化財保持者(人間国宝)として活躍した作家も輩出してきました。
本展覧会は、公募部門と招待部門で構成されています。公募部門は第1部 伝統(伝統を踏まえた創作作品)、第2部 自由造形(用途にとらわれない自由な造形による作品)、第3部 和・洋の食器(食器を中心とした用途を持つあらゆる実用的な陶磁器)の3部に分かれ、今回は508点の応募作品から135点が入選しました。招待部門には、重要無形文化財保持者(人間国宝)前田昭博氏、十四代今泉今右衛門氏の作品を含む15点が出品され、2つの部門をあわせた計150点の作品が展示されます。今回の大賞・桂宮賜杯は井上雅之氏、毎日新聞社賞は由良利枝子氏と、茨城在住の作家がそれぞれ受賞、また、特別賞である茨城県陶芸美術館賞は高橋奈己氏が受賞しました。これらの作家の作品を中心に、現代日本陶芸の最高水準を紹介いたします。