平成29年3月から始まるOKADA-ROOMの新たな展示では、「写実と詩情」をテーマに、作品をご紹介します。
岡田三郎助は、昭和14年に亡くなるまで、一貫して写実に基づく画家でした。しかしそれ以上に、彼の作品は、常に詩情に満ちた、夢をうつすものであり続けました。
小さな花が咲く草上につつましやかなポーズで横たわる裸婦を描いた《花野》、鮮やかな布と、女性のやわらかな肌の色が響き合う《裸婦》や、横顔や横向きの身体のラインが強調された装飾的な《婦人半身像》......岡田の作品からは、光と陰が織りなす色彩、触覚に訴える肌や染織品の風合い、装飾的に整えられた安定した構図などを通して、彼が理想の美を追い求めたことが伝わってきます。
岡田の詩情や夢を託された作品をぜひご覧ください。また、本展示では、同時代の画家による、詩情ゆたかな作品もあわせて展示します。