最近、何かに「うっとり」しましたか?
たとえば、夏の一夜だけ開く月下美人、風に揺れる葉の音と共に流れる笛の音…
美しいものに接して「うっとり」することは、日常とは無縁のことに思われるかもしれません。
しかし、疲れた心がもう一度奮い立つのは、大好きな曲に聞き入った後ではないでしょうか。遠い昔を振り返った時に思い出されるのは、友と眺めた夕焼けの美しさではないでしょうか。
健やかな毎日のために、豊かな人生のために、「うっとり」することは案外重要なのかもしれません。
この展覧会では、江戸から現代の絵画、近現代の陶芸作品を展示し、初夏から夏にかけての花や情景を描いたもの、「うっとり」することの重要性を示す文学主題を描いた絵画などをご覧いただきます。
最近「うっとり」不足の方、「うっとり」するのが大好きな方、ぜひ美術館へお越しください。