日本の近代工芸(明治-現代)の名品を約80点展示して、その美しさ、優れた技、芸術表現の見事さをご覧いただきます。19世紀半ば以降、装飾的で技巧的な作品を海外に輸出するために努力を重ねた工芸の世界に、20世紀に入って、変化する生活スタイルや、機械化・大量生産に応じようとする新しい哲学が導入されました。太平洋戦争後の工芸界には、造形性、技の保存、デザイン性のそれぞれに重点を置く、ほぼ三つの潮流が確立されています。それから半世紀、工芸のさらなる進化・発展が続きました。本展は、工芸を考えるキーワード(素材・装飾・民芸・伝統・機能・表現)をもとに構成して、日本工芸の躍動する姿を示し、その歴史と未来を考える機会を提供します。