戦後日本の彫刻界の巨匠・砂澤ビッキ(1931-1989)の本州の公立美術館で初の個展を開催します。砂澤ビッキは北海道旭川市にアイヌの両親のもとに生まれ、1950年代から60年代にかけてモダンアート協会で活躍しました。本展ではその後の円熟期に入った1970年代に制作された<木面>シリーズ、まさに「木魂(こだま)」を彫ったというべき《神の舌》や《TOH》をはじめ、自然との交感を表現したモニュメンタルな作品《風に聴く》など彫刻約20点、アクリル絵画や素描デッサン約50点を展示することで、彫刻家・砂澤ビッキの知られざる側面に光を当て、その創造の秘密を探ります。