2018年に開館30周年を迎える茨城県近代美術館のリニューアルオープンを前に、茨城県近代美術館と栃木県立美術館の所蔵する洋画の名品を結集した展覧会を開催します。タナー、コンスタブルら19世紀イギリス美術やルノワール、モネ、シスレー、ピサロらフランス印象派を中心とした西洋絵画を皮切りに、明治時代に日本洋画の礎を築いた高橋由一や黒田清輝、激動の大正・昭和に国家や個人の間で揺れ動いた中村彝、佐伯祐三、松本竣介、戦後の画壇で活躍した斎藤義重、白髪一雄ら日本を代表する洋画家たちによる約100点の名品の数々により、個人と社会、人生と世界を見つめ続けた洋画家たちのまなざしを追いかけます。近代以降、激動の時代の中で洋画家たちは何を見つめ、いかに描いたのか。画家たちのまなざしと、描かれた人物のまなざしと、観る者のまなざしが交差する時、華々しくも繊細なひとつのヒストリーが紡がれることでしょう。