竹久夢二が描いたねこが現れた!
2016年のもうすぐ竹久夢二の命日(9月1日)というある日、車に轢かれそうになったところを当夢二郷土美術館の職員に救出されてやってきた黒ねこはまるで夢二の作品から飛び出してきたかのよう。肉球もまっ黒な福ねこに縁を感じた館長は12月に夢二の長男虹之助(こうのすけ)にちなんで「黑(くろ)の助(すけ)」と名付け、夢二郷土美術館のお庭番に任命しました。黑の助はきまぐれに当館本館の中庭に出勤しています。
竹久夢二(1884~1934)は自然を愛し、身近な動物や植物を作品に多く描き、とりわけねこは挿絵や作品によく登場します。それは「夢二式」のかわいらしくどこか人間味のある独特なねこたち。本企画展は、心の詩を描き、生活美術の実現を信条とした総合芸術である竹久夢二のデザインに注目し、今を輝くデザイナー・水戸岡鋭治氏(1947~)との時代を超えたコラボレーション展第二弾となり、テーマは「ねこ」と「デザイン」。
「夢二は私達の師であり、近代日本の最高のデザイナーとして今もいき続けている総合的で創造的な人です。岡山の気候・自然・文化・食が生んだ芸術家です。」と語る水戸岡鋭治氏は竹久夢二と同じく岡山出身であり、「KURO×夢二電車」や「走るミニミュージアム夢二バス」を手掛けるなど、竹久夢二の作品をデザインに取り入れて発信しています。今回水戸岡鋭治氏プロデュースによる夢二郷土美術館お庭番の黒ねこ「黑の助」のキャラクターも発表し、展示室には「お庭番ねこ<黑の助>の部屋」も登場します!!