ウィンザーチェアは、18世紀前半にイギリスで生まれたとされる木製の椅子です。座面も背も全て木で作られ、シンプルな美しさと機能性を兼ね備えています。時代を経ることによってローカリズムとグローバリズムを強めながら各生産地で独自な展開をとげ、驚くほどのバリエーションがあります。
わが国でも早くから柳宗悦、濱田庄司、芹沢銈介、池田三四郎ら民藝運動のなかで注目されるとともに、西洋家具の象徴として認知されてきました。暮らしのなかで生きづき、素朴でありながら優美なその姿に、人々は魅了されてきたのです。
本展では、現在、日本にあるウィンザーチェアの優品かつてない規模で展観し、自然の素材と確かな手法による造形美を紹介します。