アーティストとしてだけでなく、コレクター、キュレーター、ギャラリストとしての顔を持つ村上隆。村上が近年とくに興味を持っているのが、日本の現代陶芸です。村上は、陶芸をコレクションするだけでなく、現代陶芸のショップ Oz Zingaroを持ち、海外のアートシーンにも紹介を試みてきました。また、そのスケールで話題を呼んだ横浜美術館での「村上隆のスーパーフラット・コレクション-蕭白、魯山人からキーファーまで-」(2016年1月30日~4月3日開催)にも、約400点もの現代陶芸が出品されました。
本展では、村上コレクションから、青木亮、安藤雅信、村田森、小嶋亜創らの現代陶芸作家の作品、また、奈良美智、小出ナオキ、青島千穂、大谷工作室、ガブリエル・オロスコ、ローズマリー・トロッケル、クララ・クリスタローヴァらの現代美術作家による陶芸作品など、28作家、約300点を展示します。利休にはじまる茶の湯、柳宗悦を中心とした民藝運動、デパート陶芸からクラフトフェアまで、多様に展開する陶芸の世界から、日本の価値と美のありようを汲み上げる村上の頭の中の陶芸史を初公開。陶芸の文脈を再考しつつ、「芸術とはなにか」に迫る、村上隆キュレーションによる美術館初の陶芸展です。