動物は人間の生活の中で様々な形で関わりを持っていますが、美術の分野においても、題材となり幅広い表現が展開されています。
竹久夢二(1884‐1934)も動物に深い関心を寄せていました。女性絵や子ども絵の中で、犬・猫をはじめとする動物を多く描き、さらにデザインのモチーフとして採り上げたり、また詩歌においても動物をテーマに遊び心溢れる作品を残しています。
現代においても、日常生活におけるペットとの触れ合いや、動物をモチーフとした日用品・デザインなど、身近に動物を感じる機会は数多くありますが、本展では、大正ロマンを象徴する画家・夢二が、様々な場面で表現した鳥・虫・魚類を含む、親しみやすくまたユニークな動物たちの世界を紹介いたします。
また同時開催の“夢二が描く「日本の春」展”におきましては、日本を象徴する「和」のモチーフに注目した日本画や書、さらに春に咲く花や風景、お正月をはじめとする歳時記などみられる「春」を題材とする作品を通じ、夢二の表現した「和」と「春」の世界をお楽しみください。