春を彩る屏風の名品と、茶道具や新収蔵品のおもてなしのうつわをあわせて披露します。
本展では、江戸時代・寛永3年(1626)、将軍・徳川家光、その父秀忠の招きに応じ、後水尾天皇が京都・二条城に行幸する様子を描いた《二条城行幸図屏風》を展示します。行幸の道沿いでは見物する大勢の人々が描かれ、みな着飾り思い思いに過ごす情景は、京風俗の宝庫といえます。
前期では、《誰ヶ袖図屏風》(江戸時代・17世紀)や《扇面散・農村風俗図屏風》(江戸時代・17世紀)を、後期では《大原行幸図屏風》(桃山時代・16世紀)や俵屋宗達にはじまる俵屋工房制作の「伊年」印《四季草花図屏風》(江戸時代・17-18世紀)などと共に、華やかな春の世界をどうぞお楽しみください。