メナード美術館では開館30周年を記念し、「田渕俊夫-時をきざむ 心にきざむ-」を開催いたします。日本画家・田渕俊夫(1941-)は、「感動」する心を制作の原点に、植物や風景画を中心とした作品を発表しています。それらは、画家が目にした一瞬の時が印象的に描かれており、さらには悠久の時を感じさせる壮大さをもつ作品となっています。
本展では、初期の《縁影》(1972)から、智積院(京都)襖絵に水彩画で挑んでいた時期の《夕想》(2006)、画家には珍しい人物画である《バレリーナⅠ》(2009)など所蔵する全43点すべてを出品し、過去、現在、そして未来へと続くであろう田渕俊夫の画業をご覧いただきます。
当館の田渕作品は、愛知県立芸術大学に画家が赴任して以来、その画業に着目し収集してきたものです。これまで「田渕俊夫展」を3回開催してまいりましたが、今回はコレクションのみで展覧会を構成する初の試みとなっています。
変わることなく刻まれる時をみつめ、心に刻まれた感動を表現し続ける田渕俊夫の作品にご期待ください。