本展では、前橋を拠点に活動する1970年代生まれの二人のアーティスト、八木隆行と村田峰紀を紹介します。
大阪では初の展示となる八木と村田は、共にパフォーマンス的な要素の強い作品で知られています。怒りや狂気さえ感じさせる村田のパフォーマンスは、その動きが激しければ激しいほど理由や行き着く先の見えない不安が先立ち、過激な行為の背後に現代における生の空虚さを感じさせます。
前橋中心部のアーケード街にあるアートスペース「ya-gins(ヤーギンズ)」を主宰する八木は、自作の風呂桶を担いで各地に赴き、湯を沸かして入浴するなど一見不可解な行為により、現代社会と自然と(自分の)生活の連続/断絶について見る者に問いかけているようです。
一見対照的な二人ですが、アーツ前橋の活動などで近ごろ現代美術界の注目を集めている前橋のアートシーンを、積極的な活動で牽引する、「キーパーソン」といえる作家たちです。