MOA美術館(静岡県熱海市)は、国宝3件、重要文化財65件を含む約3,500件のコレクションを所蔵しています。日本や中国をはじめとする東洋美術の逸品の数々は、きわめて質の高いコレクションとして国際的に高い評価を受けています。
今回はその秀逸なコレクションから、桃山~江戸時代の名品を展示いたします。そのなかには、岩佐又兵衛勝以作と伝わる「山中常盤物語絵巻」と野々村仁清作「色絵金銀菱文重茶碗」の2件の重要文化財も含まれています。また、豊臣秀吉や千利休ゆかりの茶の湯にかかわる名品、俵屋宗達や尾形光琳・乾山らの琳派の傑作、菱川師宣から葛飾北斎までの肉筆浮世絵などをご覧いただきます。
東日本大震災から5年、今なお復興途上といえる福島県民にとって、これらの優れた美術品を鑑賞することが心の癒しとなり、明日への新しい活力を生み出すきっかけとなれば幸いです。