1983年、東京都に生まれた幸田千依は長崎での生活を経て美大進学を機に再び東京で暮らし始めました。現在は国内外のレジデンスプログラムに参加し、公開制作や街中での展示など周囲と積極的に係る幸田ならではの制作スタイルを築きつつあります。幸田にとって土地に入り込み作品をつくる行為は、うつろう日常を自分の眼で把握し常に感覚をニュートラルに保つことで、万物へ向けた肯定的な未来を描き出そうとする自身への欠くことのできない問いかけなのかも知れません。今年5月からは「アーティスト・イン・レジデンスつなぎ2016」の招聘作家として約4か月間津奈木町で暮らしながら制作に臨みました。この滞在制作の成果を披露する本展では約20点の新作を展示します。