多様な素材を用いて生み出される工芸品の中で、鹿児島の陶と染織は長い歴史と伝統に培われ産業として発展してきました。一方では個人の美意識に基づいた工芸美術として制作を行う作家も増えています。この展覧会はそうした鹿児島の幅広い陶と染織の現状を俯瞰し、鹿児島陶芸家協会として初めての異業種交流を通じて、これからの制作の方向性や可能性を考えるきっかけとなることを願っています。されぞれに創意の込められた多彩な作品から作者の重いが少しでも伝わりましたら幸いです。会場の長島美術館は鹿児島市内屈指のビューポイントでもあります。是非多くの皆様にご来場いただき、ご高覧ご批評をいただけますようお待ち申し上げています。
鹿児島陶芸家協会会長 十五代 沈 壽官 ・ 出展者一同