統計によれば、現在全国で飼育される犬は9百万頭におよぶ。犬はヒトに一番近い存在の動物であり、盲導犬や災害救助件など社会生活のなかでも活躍している。
日本列島においては、イヌとヒトとのかかわりは8500年前の縄文時代にさかのぼり、日本最古の家畜といわれる。
今回の展示では、実際に出土したイヌの骨類から、当時の犬の造形や絵画から、国内における犬と人間社会のかかわりを歴史的に掘り下げ、さらに、イヌとヒトとの交渉過程からうまれる人間の「イヌ観」を考えてみたい。また、この展示を通じて、これからのイヌとヒトとのよりよい関係を考える機会としたい。