浜田市世界こども美術館の毎年の恒例となっている児童作品展『浜田こどもアンデパンダン』は今回で6回目を迎えます。
「アンデパンダン」とは本来「独立」を意味するフランス語ですが、美術用語としては「誰でも自由に出品できる無審査かつ無償の展覧会」を指します。つまり、本展においては子どもたちの作品に優劣をつけることなく、出品された作品をすべて展示することを前提としています。
しかしながら現実的には、日本全国の子どもたちに広く呼び掛け、寄せられた膨大な数の作品をもれなく展示することは困難です。そこで、地元浜田市においては全小学生を対象として作品を募集しますが、全国からの参加については、日頃から熱心に美術教育に取り組まれている小学校の先生方を窓口として、各都道府県の子どもたちの作品を送っていただく「コミッショナー方式」を採用しています。また、第2回以降は海外の美術館や博物館、各種教育団体に依頼し、この展覧会のために子どもたちの作品を出品していただいています。
今回ご紹介する作品は、海外の部55点(11カ国)、日本全国の部112点(39都道府県)、浜田の部172点(13校)、計339点です。これまでと同様、平面作品だけでなく立体作品も多数取り揃え、にぎやかな展覧会になりました。
あふれ出るエネルギーを思いのままにぶつけた元気な作品、目標に向かって今期強く丁寧に描かれた絵画作品、友達同士でワイワイつくっている光景が目に浮かぶような共同制作の立体作品。子どもの作品とひとくくりにするのがためらわれるほど、その表現方法や作品に込められた思いが実に多様であることに驚かれることでしょう。