水は生命の源、かけがえのない存在です。特に6月から7月にかけての梅雨時には、水や雨がよりいっそう身近に感じられることでしょう。
美術においても、水は重要なモティーフです。川、湖、海といった水辺はしばしば描かれるものです。光を反射しながら空を映し出す水面、さらさらと穏やかな川の流れ、岩をも砕かんばかりに激しく打ち寄せる波など、一口に水と言ってもその表情は千差万別です。
また、雨や霧は、ぼかしやにじみなどによって表現され、そこには湿った独特の空気感を見ることができます。傘という小道具も、画面内に効果的にアクセントを加えます。
本展では、水辺を主題とした作品に、「ときどき雨」というサブタイトルが示すように、ところどころ雨を描いた作品を織り交ぜて展示していきます。
雨が潤いを与えてくれるこの季節、水の美術をどうぞお楽しみください。