彫刻家・本郷新(札幌生まれ、1905-1980)は、つねに社会を見つめ、平和を希求したヒューマニストとして知られています。母と子の愛の姿は、本郷の芸術における大切なテーマのひとつでした。初期の代表作《嵐の中の母子像》から、晩年の《遥かなる母子像》まで、数々の母子像が残されています。
本展では、当館コレクションの中から、本郷が母子の姿を表現した彫刻作品およびそれにまつわるデッサンや写真資料をご紹介します。ときに強く、ときに優しく我が子を抱く母たちと、母に身を寄せる子どもたちの姿をとおして、大切な人に思いを馳せてみませんか。