昭和9年(1934)、髙島屋美術部主催の「珊々会 (さんさんかい)」第一回展が開かれ、日本画壇を担う6人の画家が一堂に揃い注目を集めました。
会の名は清方が命名したもので、鈴の澄んだ音や腰にさげた玉が鳴る音を形容する言葉「珊々」と、東京と京都から三人ずつ会員が参加していることから「三々」とをかけているとも言われています。
昭和22年(1947)まで11回開催され、会員がそれぞれの画題と画風で自由に筆を振るいました。清方は、明治時代の風俗や芝居などに取材した作品を発表しています。
本特別展では、古きよき時代の情緒が香る珊々会出品作とともに、同時代の作品を中心にご紹介します。