新見美術館は、郷土出身の故横内正弘氏から寄贈を受けた美術品を軸に、県北初の本格的な美術館として、平成2(1990)年11月1日に開館しました。開館26年を迎えた現在、所蔵品は、日本画・洋画・彫刻・工芸・刀剣・書・写真の6分野で1100点余りとなっています。
その内訳は、富岡鉄斎をはじめとした近代日本画、平山郁夫、田渕俊夫を中心とする現代日本画。洋画ではゴヤの模写で知られる藤井哲、点描風なタッチで知られる能登靖幸、岡山洋画壇で活躍する福島隆壽、難波滋、石田宗之らの作品。幼少時代を新見市哲多町で過ごした彫刻家・大桐國光の遺作、陶芸では金重陶陽、清水卯一、藤原雄など人間国宝をはじめとする作品、書では岡山県内在住者として初めて文化勲章を受章した高木聖鶴をはじめとする岡山書壇を代表する書家たちの作品、写真では昆虫写真の第一人者・栗林慧、ネイチャー・フォトの吉野信、「クモの糸」で知られる新見市出身の難波由城雄など多彩なコレクションとなっています。
本展では、新見美術館コレクションの全分野の中から、およそ60点をセレクトし紹介します。全分野の代表作を一堂に展示するのは、今回が初めてとなります。新見美術館の華麗なるコレクションを、どうぞ、お楽しみください。