うち(美術館)は、うち(家)でした
現代美術、あります
原美術館が1979年の創立以来収集してきた現代美術コレクションは、現在約1,000点にのぼります。その中から、横尾忠則、加藤泉、艾未未 (アイ ウェイウェイ)、クリスト&ジャンヌ=クロード、ウィリアム ケントリッジをはじめとする絵画・彫刻・ドローイング・映像作品を展示します。
当館は、もともと個人邸宅として1938年に建てられたもので、東京国立博物館の現・本館(同じく1938年オープン)を手がけた渡辺仁(1887-1973)が設計しました。西洋モダニスム建築を取り入れ、中庭を包みこむように緩やかな円弧を描いた空間デザインが特徴的です。住まいとしてのボリュームと歳月を重ねてきた空間での美術鑑賞は当館ならではの特色です。原美術館では、この空間と作品との対話を大切にした展示構成を心がけてきました。
《隅っこ》も、お見逃し無く
かつては居間や寝室であった空間は企画ごとに展示を入れ替えるギャラリーに改装した一方、浴室や洗面所などの小部屋は、ユニークな常設展示作品に生まれ変わりました。見落としそうな《隅っこ》や《端っこ》に、建物と一体になった作品がさりげなく存在しています。さらに、建物の中だけでなく、敷地内の庭にも、野外常設作品が点在しています。