歌川広重が描き上げた「東海道五拾三次」は発売当初から大人気となり、江戸の世に一大ブームを巻き起こしました。
その後、広重自身の手によっていくつかのバージョンが生みだされ、旅情をかきたてる広重の代表作として定着しました。
それぞれのバージョンは作家や出版元の意向、経済状況によって、同じ宿場を描いていても構図や登場人物、色数が異なるなど、時代の雰囲気が色濃く反映されています。
本展では「東海道五拾三次」の保永堂版と丸清版の2バージョンを展示し、世相とともに変化し時代を席巻した浮世絵の魅力をご覧いただきます。