1962年、熊本県八代市に生まれた澤村武山は武蔵野美術大学卒業後、しばらくは東京で暮らしていましたが、31歳のときに郷里に戻り美術講師の職に就きました。その後、画業に専念するため美術講師を辞し、自問を繰り返していた時期の渡仏で、セザンヌやモランディなど憧れの画家たちが描いた風景と自分が暮らす街の身近な風景が等価値であることに気づきました。以来、身近な風景の中で刻々と変化する光と大気の表現に関心を寄せ、毎日のように制作に出かけています。本展では澤村の新作を中心に紹介します。この機会に日常のなかの穏やかなうつろいを捉えた澤村作品の魅力をご堪能ください。