高岡出身の彫刻家・村上炳人 (へいじん)(1916-97)の生誕100年を記念した展覧会です。
村上炳人は、富山県立工芸学校(現・富山県立高岡工芸高等学校)を卒業したあと上京して、日本の木彫の第一人者である平櫛田中に師事し、日本美術院展に作品を発表しました。20代の青春時代を長く戦地で過ごしますが、戦後は「日本の民族の伝統のある大切なもの」を究めるため京都に移住し、二紀展に舞台を移して活躍。東洋と西洋、古典と現代、具象と抽象の間を自在に往来する多彩な作品を生み出しました。
本展では、二紀展出品の代表作をはじめ、初期の作品や資料、陶芸や書画に能力を発揮した一面や、人々に親しまれる野外作品についても紹介し、生涯を通じて立体表現の神髄を探究した村上炳人の創作の全貌を紹介します。