軽やかな線と、清新でリズム感あふれる画面が印象的な銅版画家・山本容子(1952-)。
1975年、はじめて開いた個展でカミソリやバンドエイドが飛び交うユニークな銅版画を発表し、一躍脚光を浴びて以来、銅版による表現を制作活動のベースとしながら、人気作家として第一線を走り続けています。書籍の装画を数多く手がけて幅広い層のファンを惹きつけるとともに、さまざまなメディアに本人が登場してそのライフスタイルにまで関心が寄せられています。
この展覧会では、デビュー当時の話題作から最新作にいたるまで、銅版画はもちろん、ドローイングやオブジェ、近年の大がかりな立体作品までを一堂に集め、山本容子の魅力的な表現世界をご紹介します。まるで「遊園地」にいるかのような楽しさで、美術に触れる面白さを気軽に、そして存分に味わっていただける展覧会です。