花や女性ポートレート等の作品で知られる写真家・秋山庄太郎(1920-2003)は、絵画や生け花をはじめ様々な分野の芸術にも親しみました。書もそのひとつで、書家・芸術家・文士の書を多数所蔵し、自ら筆をふるうこともしばしばでした。
沢村澄子氏(1962- )は、現在まで50回を超える個展を開催、盛岡を拠点に各地で活躍する気鋭の書家です。立体作品や50メートルもの野外作品を制作したり、他ジャンルの作家とのコラボレーションに取り組んだりと、型にはまらない活動を続けています。
芸術ジャンルの垣根にとらわれない姿勢をもった秋山と沢村氏に共通するのが「生きる」というキーワード。本展はこの言葉を手がかりとして、沢村澄子氏監修のもと秋山庄太郎筆による書、秋山旧蔵の書家・芸術家・文士の書をご紹介するとともに、沢村氏の自選作品や新作インスタレーション作品を展示します。
秋山と沢村氏のコラボレーションを通じて、「生きる」書との出会いを体験していただければ幸いです。