1946年(昭和21年) 奈良県奈良市生まれの辰巳 寛は、龍谷大学文学部在学中より文化勲章受章・橋本明治に師事、1971年(昭和46年) 第3回日本美術展覧会(以下、日展)に《黄色いワルツ》が初入選、その後同展に出品を続け、1980年(昭和55年)に第12回日展《ふたり》が特選を受賞(同'88)するなど、日展を舞台に活躍をしています。
また、1986年(昭和61年) 京都府主催の「京の四季展」に委嘱出品した《一力茶屋二階より》(京都府買い上げ、京都文化博物館蔵)の制作以来、舞妓を取材した作品を主に制作し、「都をどり」(京都市観光協会・祇園甲部歌舞会主催)のポスター原画を手掛けるなど、その活躍の場は多岐にわたります。
本展では、辰巳 寬の描く舞妓を題材とした作品を一堂に展示し、現代に生きる伝統芸能の継承者としての舞妓の姿を、時間を忘れて存分にご堪能いただきたいと思います。