佐賀県立美術館は、明治から昭和初期にかけて活躍した佐賀県出身の日本近代洋画の巨匠、岡田三郎助(おかだ・さぶろうすけ、1869~1939)の画業と人物を顕彰してきました。
今夏にオープンした、岡田三郎助作品を中心とする常設展示室「OKADA-ROOM」では、平成27年冬から28年春にかけて、岡田三郎助にゆかりのある画家たちの作品を、前期(Vol.3、平成27年12月~28年2月)・後期(Vol.4、平成28年3月~)の二部に分けてご紹介します。
岡田三郎助の美しい色彩や典雅な画風は、尊敬すべき同郷の師や、同じ夢を抱いて集い合った仲間たちとの関係によって育まれていきました。今回の前期展示では、若き岡田三郎助を洋画家の道に導いた百武兼行や小代為重、黒田清輝、久米桂一郎らの偉大な先達たちや、良きライバル同士として研鑽を積み、共に画壇のリーダーとしての役割を果たした藤島武二の作品を、岡田の代表作と併せて展示します。