写真家・篠山紀信(1940-)は、1950年代後半から今日に至るまで、「今」を敏感に感じ取りながら写真界の第一線を走り続け、時代の先端を撮り続けてきました。作家、アイドル、女優、俳優、スポーツ選手といった著名人、日本の伝統芸能、」ヌードと自然、都市と建築など多様なテーマで膨大な数の作品を生み出してきたその活動は、つねに話題をさらい、時には社会現象を起こすほど注目されてきました。
本展では、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、三島由紀夫、吉永小百合、山口百恵からAKB48、そして東日本大震災で被災された方々など、「時代の写し鏡」である篠山が50年以上にわたって撮り続けてきたポートレート約100点を厳選し、「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「BODY」(裸の肉体―美とエロスと闘い)、「ACCIDENTS」(2011年3月11日-東日本大震災で被災された人々の肖像)の5つのセクションで、迫力の巨大プリントを交えながら紹介します。
各時代を象徴する人々のイメージを通して、日本が歩んできた時代を、日本人の自信、すごさを共有したい―篠山紀信の本展に込めたメッセージとともに、その傑出した「写真力」を体感できる展覧会です。ぜひご覧ください!