亀倉雄策のデザイン哲学にふれる―。
亀倉が責任編集をつとめたデザイン誌『クリエイション』の世界。
東京オリンピックのポスターやNTTのマークなど、数々の傑作を手がけた新潟県燕市出身のグラフィックデザイナー亀倉雄策(1915-1997)。一方、日本宣伝美術会や日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の設立に参加するなど、日本のグラフィックデザイン史を最前線で牽引してきました。
彼が晩年のライフワークとしたのが、デザイン誌『クリエイション』の編集です。グラフィックデザイナー、イラストレーターをはじめ様々なアーティストの作品を、亀倉独自の視点で取り上げた『クリエイション』は、創刊号より全20号で終了することを宣言、季刊誌として1989年より5年間にわたってリクルートより発行されました。作家や作品のピックアップから誌面構成に至る工程全てが、亀倉自身の手によって行われ、密度ある緊張感あふれた画面が全号を貫いています。
本展では、『クリエイション』誌上で取り上げられた作家たちの魅力を伝えるとともに、原稿やラフスケッチなどの関連資料も併せて展示し、亀倉のデザイン観や本誌にかける想いを探ります。