青木藤作(1870~1946)は青木六良、ヨシ夫婦の三男として栃木県塩谷郡に生まれました。藤作は徳富蘇峰が出版した『国民之友』を読み深い感銘を受け、明治21年19歳の藤作は東京の蘇峰の居宅を訪ね、面談し「理想は高くして、生活を低くせよ」など教えを受け、以降蘇峰を師と仰ぐようになります。この二人の交流は藤作が亡くなる昭和21年まで続きました。藤作の作品収集は蘇峰の影響が強く、また多岐に渡っています。核となる歌川広重とその周辺の浮世絵、交流のあった川村清雄、久保田米僊、郷土出身の荒井寛方、小堀鞆音を収集していました。
この度は、青木藤作が収集した美術品の中から歌川広重の肉筆画及び川村清雄の書と画から優品を選び一端をご紹介します。