META展とは
METAは「無秩序の、世代を超えた、独自の、変容する」という意味を示します。日本画を踏襲したアーティストたちが、META的な思考と表現をもって日本画の枠組みを超えた新しい芸術理念を探求しながらも、その素材や伝統に敬意を表した作品の展示を目的としたグループです。
明治時代、それまでの大和絵や淋派、浮世絵といった日本美術の流れから「日本画」というひとつの伝統が誕生しました。以後、様々な社会情勢や文化の発展、100年以上の時のなかで日本画もまた多くの伝統と革新の摩擦によって育まれてきました。
1998年に始まったMETAは松本俊喬(女子美術大学名誉教授)、村松秀太郎(元大阪芸術大学教授)を中心に、明治から築かれたピラミッド式の日本画壇社会に不満を覚えたグループとして発足されました。2005年からは新生METAとして若手作家や評論家を含め「伝統的な日本画の組織に属さない自由」を求め、その作品は平面に留まらず、立体的な空間演出や巨大な作品のみ展示するなど実験的な展覧会にも積極的に取り組んでまいりました。
2016年は新たに新進気鋭の作家を数名迎え、「組織に属さない自由」よりも様々な「固定概念からの解放」を目的に作家の自由度を保ち、新たな「変容」をもたらしてくれることでしょう。