神戸市域の一角を占める「須磨」の地は、古来、山と海に囲まれた風光明媚な景勝の地であり、山陽道と瀬戸内航路の要衝の地として栄えた場所です。また同地は、歴史・文学の舞台として広く知られた、歴史的に成熟した文化的空間でもあります。虚構と現実、史実と物語の間を揺れ動きながら育まれてきたこの地の記憶は実に多彩で魅力的です。本展は、国宝1件・重要文化財7件(有形6件・無形民俗1件)を含む約150件の資料をとおして須磨の地が育んできた重層的な記憶を感じ、楽しんでいただける展覧会となっています。今回初公開となる新発見の資料も満載です。是非ともご来館いただき、悠久の歴史とそこから生み出された魅力的なモノ達をご堪能ください。