夢を食らう獏のように少し遅めの初夢を見ていただきます。
会期中にスタッフがそれぞれの生活シーンへの提案の展示替えを繰り返します。
アートと暮らす、とはどういうことか。毎日「おはよう」と挨拶を交わす、気のおけない同居人であったり、時には目を合わすその一瞬で何かを語りかけてくることもある。いついかなるときも、ただ一つの強いメッセージを伝えてくるものもあれば、見るたびに違うイメージが漂うもある。作者の生き様を瞬時に思い起こさせ、勇気づけられたり、励まされたりもする。アートは、それ自体の領域を越え、縦に横に、前へ奥へ、過去へ未来へと行き交う。その日々の呼応が心の糧になり、そのことの全体がアートなのだと思う。 島田容子