全国には、伝統として息づいている多くの工芸品の産地があり、それぞれの地域の文化的個性をみせています。
中でも石川県では、藩政時代より培われた技が今日に伝えられ、すぐれた工芸品が産み出されてきました。
特筆されるのは、陶磁・漆工・染織・金工・木竹工など、工芸のさまざまな分野で全国に名を馳せる作家を輩出してきたことです。そのことは、日本芸術院会員に就任したり重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)に認定された、石川工芸の巨匠たちの活躍に象徴されているといえましょう。
本展は、石川の工芸を代表する芸術院会員、及び重要無形文化財保持者の優品を一堂に展示し、巨匠たちのすぐれた技と表現によって石川工芸の魅力を発信することを目的に開催するものです。