4月から始まる資生堂アートハウスの展覧会は、「はんが さまざま」のタイトル通り、さまざまな作家によるさまざまな版画を紹介し、豊かで奥深い「版画」の世界をご紹介いたします。
版画は、凹凸を用いて表した絵柄を紙の上に反転印刷させてつくる絵画で、同じ版を使って複数枚の作品を制作できるのが大きな特徴です。技法的には凸版画、凹版画、平版画、孔版画の四つに大別され、古くから世界各地で制作されてきました。
今回の展覧会では、多様な技法を駆使しながら、幅広く芳醇な表現世界を獲得してきた、近現代の版画に焦点をあてながら、木版画、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーンなど、幅広いジャンルの作品を展覧します。
出品作家は、現代美術の分野で活躍する李 禹煥、百瀬 寿、青木野枝、舟越 桂を始め、版画家として世界的な評価を受けた浜口陽三、駒井哲郎、池田満寿夫。また、日本画家でありながら意欲的な創作版画の数々を発表した髙山辰雄、浮世絵の流れを汲む小村雪岱原画による木版画。また、サルバドール・ダリやジャコモ・マンズーなど、海外の作家の作品も揃います。
作家のみならず、モチーフやテーマもバラエティに富んでいるのが本展の見どころです。
お気に入りの一点を探しながら、アートハウスで版画と親しむ時間を楽しんでください。