本展は、私たちのくらしを彩る最も身近な存在とも言える“器”に焦点を当て、東京富士美術館所蔵の美術工芸品を中心にご紹介します。
器の誕生にはじまり、異文化融合の美意識をもつ器や日本の伝統的なハレの器。さらに現代のテーブルコーディネートから未来の器まで、時空を超え、また国境・地域をも越えて今日に残されたロマンあふれる多様なジャンルの名品、約120件で古今東西の様々な悠久の美の精華をご堪能いただきます。
歴史・時間という篩 (ふるい) にかけられて今に伝わる数々の器。その個々の作品の魅力を存分にお楽しみいただくとともに、背景にある歴史と地域性にも思いを馳せていただければ幸いです。本展が、器の魅力を再発見し、過去と現在、そしてその未来をも考える良い機会となれば幸いです。