琳派の祖といわれる本阿弥光悦 (ほんあみ こうえつ) が京都洛北の鷹峯 (たかがみね) に“芸術村”をひらいてから本年で400年を迎えます。これを記念して、山種美術館では琳派と琳派に連なる美意識に着目した展覧会を開催いたします。
俵屋宗達 (たわらや そうたつ)、本阿弥光悦が創出した美の系譜は江戸時代を通じて脈々と受け継がれ、明治以降の日本画家にも多くの影響を与え続けています。宗達、光悦にはじまり、尾形乾山 (おがた けんざん)、酒井抱一 (さかい ほういつ)、鈴木其一 (すずき きいつ)にいたる琳派特有の画題や季節感を表した作品。近代・現代の日本画において琳派の装飾的な意匠やたらし込みなどの技法を取り入れた作品。そして琳派に通じる季節感、とりわけ琳派の造形にも多く登場する秋の情趣が感じられる作品という、3つの切り口から本展覧会をお楽しみいただきます。琳派と近代・現代の日本画の中に表現された日本の秋の風情をご堪能ください。