本展では、今まさに最前線で活躍する4名の作家をご紹介します。近年注目の若手作家・高橋大輔(1980~ )は、絵具を大胆かつ大量に使用し、物質としての絵具と絵画の関係を模索しながら制作しています。川越出身の荻野僚介(1970~ )は大学で政治経済を学んだのち、画家へと転身を遂げた異色の作家です。筆の跡を一切残さない色面構成を特徴とし、側面まで描き上げるスタイルを確立しています。今回唯一の女性作家であり、水墨で制作を続ける浅見貴子(1964~ )は、樹木のデッサンに基づきつつも、あたかも抽象画を思わせるような作品を描いています。本展で最年長の樺山祐和(1958~ )は、ここ数年森をモティーフにしています。油彩でありながら、まるで日本画を思わせるような雰囲気の漂う作品を制作しています。
本展は、埼玉県西部地域に根差す才能溢れる作家で構成されます。この機会に作家を知り、作品に出会い、現在の平面絵画がどうあるのかを体感してはいかがでしょうか。