高梁市成羽美術館では、同時代のアートの動向を探る試み、シリーズ「アート・ビジョン」第9弾に、技法や場所、作家性にとらわれず、時代をウィットに富んだ視点で映し出す美術作家・田中偉一郎(たなかいいちろう)を迎えます。
田中偉一郎(1974- 愛知県生まれ、東京都在住)は、1997年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科を卒業後、2001年東京藝術大学大学院デザイン専攻修士課程を修了。
在学中からジャンルや社会性を問わず、ノーメッセージ、ノーミーンを旗印に、動画・写真・オブジェなどを発表してきました。
素材は、私たちが日ごろ目にするごくごくあたりまえの事物。
それが田中の手にかかると、観る者の脳とハートを強く揺さぶり刺激する可笑し味をもった作品と化すのです。
2007年「六本木クロッシング:未来への脈動」展(森美術館)にて来場者が選ぶオーディエンス賞を受賞。2013年岡本太郎現代芸術賞入選。
著書『スーパーふろくブック』(コクヨ)、美術手帖での連載をまとめた『やっつけメーキング』(美術出版社)も好評発売中。
その他音楽活動、広告のアートディレクターなど、八面六臂の活動を展開しています。
本展会場には、代表作《ハト命名》や《ストリート・デストロイヤー》シリーズ、加えて《クラシック・カラオケ》を存分に体感できるブースもご用意します。
また今回のアート・ビジョン「芸術はノー・ビジョン」のための新作も展観いたします。
田中偉一郎の美術館初個展をどうぞお見逃しなく。